2014年1月30日木曜日

今かな・・


変身

これは過去の事件ではなく、予言の中にあったことだろう。
それは突然やってくるのだ。
主人公「成瀬純一」は、思わぬところから頭にダメージを受け、手術の結果別人の脳を移植されて人格が変わっていくという話だ。
しかし、映画は東野圭吾が1991年に発表した小説そのままではないようだ。
小説は予言を元に、ある特定の人物が「変身」していく様を具体的な形で小説にしたものだ。
もしかしたら、小説として元々書かれたものがあったのかもしれない。

予言には、ある日突然ある情報が伝えられ、その情報を手にした者が、日常的にある自分の生活に疑問を抱き始め、次々と騙しに気づいていくことが書かれてあったと思われる。
まさに映画の主人公のように、その情報に大きな衝撃を受け頭の中が塗り替えられて、周囲の犯罪行為に気づくようになる。
そして殺意を覚えるのだ。

周囲からは極悪な犯罪者として見られていた「京極」は、実は酷い仕打ちに遭った親思いの息子であったという逆転。
それに引き換え、傍にいた「葉村恵」は成瀬の良き理解者であり恋人でもあるはずだったのだが、実は成瀬の絵を狙って付き纏っていただけの女だったようだ。
長きに亘り恋人でいた相手には、どうしても気を許してしまうところがある。
しかし、その恋人は自分の思い通りにならなければ殺してもいいとさえ思っていたのだ。

その裏切りを許してしまったら、最終的には死ぬことになる。
最後のシーンで、葉村恵の目の前で成瀬が自殺を図る。
初めの小説(予言)どおりであれば、成瀬が葉村恵を殺すことになったと思う。


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