東野圭吾SP3部作ですが、かなりダウンロードが遅いです。
「11文字の殺人」
これは・・・聖悠紀のことだ。
名前にそれが出てる。
男性の名前に本名の一文字「川」が入っている。
「無人島から殺意をこめて」
ほんの短い文章を見て、犯罪者は震え上がることがある。
タイトルはそういう意味で付けられたようだ。
さて、この話には最低4つの事件が交差している。
1つは、聖悠紀殺害事件。
2つ目は、豪華客船沈没事件。
3つ目は、無人島撮影時での殺人事件。
4つ目は、この「11文字の殺人」の撮影時に起きた殺人事件だ。
聖悠紀殺害事件だが、犯人は彼が付き合っていた彼女。
ドラマでいうと、結城のことだが実際には新里のような感じだったらしい。
彼女は聖悠紀氏を薬で殺した後、彼の作品を取り上げて、自分がそれに成り代わっていたのである。
冬子は萩尾という名前である。
この場合、冬子が漫画家萩尾望都を殺して、その作品を奪っているのだ。
同じようなやり方で何人もの作家が殺され、作品を盗られている。
このドラマで、情報提供者は作家を殺して作品を取っている者なので、手口などは明かしたくないのだろう。
あまり話が広がらなかったようだ。
そこで、密かに豪華客船沈没事件を調べて、話に組み込んでいこうとしたのだ。
この事件は、全く知られていないにも関わらず、いくつかの作品の題材になっているので、大概すぐに気づくかもしれない。
例えば、「名探偵コナン 水平線上の陰謀」などがそれだ。
その船には、有名人著名人が多数乗り込んでいる。
そして、まるであのタイタニックと同じ状況で沈没しているのだ。
日本において、テレビニュースなどで船の転覆事故が多数報道されたはずであるが、その記録がほとんど残っていない。
それは、調べられてはマズイということだろう。
豪華客船沈没事故を調べても、それらしいものは出てこなかった。
しかし、状況や時期が一致するものある。
例えば、大阪湾内タンカー転覆事故や小型漁船第三新生丸の衝突転覆事故。
これらの時期はズレているが、恐らく、2000年に事故が起き、もう一度事故検証を行ったのが2005年だったと推測される。
それは、事故に関する資料を集めるのが目的で、映画などに使用するためだったのだ。
事故原因は、タイタニックと同じであるということは、目的がタイタニックと同じということだ。
つまり、乗り込んだ人の財産をすべて奪うのが目的だ。
その計画を実行する実行犯が同伴した形で乗船し、それぞれに薬を飲ませ、絶命させた後仲間が用意した船に移って、豪華客船をそれごと爆破したのだ。
タイタニックは爆破されずに、船体を使い回したのだが、この船の場合は爆破されている。
もちろん証拠隠滅のためであるが、船を爆破できる技術は日本では自衛隊にしかない。
そのためにヘリや巡視船を出して監視にあたったため、記録が残ってしまったのだ。
恐らく、爆破は戦艦レベルの大砲を使用したと思う。
つまり、自衛隊は僅かな隊員を残し、そのほとんどがスパイと入れ替わって動かされていたと思われる。
この沈没事件のことを聖悠紀氏は知ってしまったのである。
そこで聖悠紀氏の周囲にいる女性に指令が伝えられたのだ。
殺せ、と・・・。
ドラマの中で彼は、命を狙われるような心当たりがあると言っている。
気づいたのなら、誰かに伝えようとしただろう・・・だが、身近なところに殺人鬼がいることを知らなかったのだ。
作者の許可無しに作品を勝手にお金に換えるな。
奪った作品の生原稿を取り上げろ。
作品の売り上げは、作者本人に渡しなさい。
雑誌社や編集者を通してはならない。
以上だ。
「ブルータスの心臓」
ブルータスと言えば、「ブルータス、お前もか・・。」の台詞で有名な裏切りの代名詞だ。
しかし、ブルータスは裏切ったわけではなく、カエサルが偽者であることを知った上での暗殺だったのだ。
カエサルは有名だが、後に何人ものカエサルを名乗った者たちがいる。
さて、この話は酷く大きな事件を元にしている。
2010年に起こった「マツダ本社工場連続殺傷事件」である。
舞台となっている「MM重工業」。
この「MM」がいったい何を示すのか。
英語で「mm」は、うん、うむ、ええとの意味らしい。
つまり、これは「ほにゃらら重工業」という意味だ。
冒頭に出てくる工場内で起こった高島の事故。
これは一人の操作ミスとして描かれている。
飛行機事故の時もそうなのだが、プログラムを弄って、事故を起こすということはあった。
確かに工場の場合もそういうことはあると思う。
しかし、プログラムを弄って誤作動していたのなら、一人で作業した場合必ずプログラムを元に戻して作業の再開をするのだ。
そうでなければ、作業ができないのだからおかしいのだ。
他にもう一人いて、急に作動させたりするのであればそれもあり得る。
だが、工場で起こる一番の事故原因は、背中を押すことなのだ。
作業に集中していれば、背後に人が立っていても気づかないことが多い。
末永が屋上で背中を押されたのと同じである。
それを行うのは、女性と相場が決まっている。
このドラマでは、高島と付き合っていた中森が一番怪しい。
時間外にうろうろしていても、高島に会いに来たで事が済んでしまうからだ。
実際に起こった事故では、背中を押された拍子に機械に体を挟まれ、腕の切断が起きたのだと思われる。
しかし、ドラマのように放置され、出血多量で死んでしまったようだ。
この後、そのことを知った社員が次々と殺されていく。
末永、仁科、橋本の3人は、その事故に不審感を持った者たちだったと言える。
殺人リレーは、女性たちが考えた計画で、殺した順番ではないかと思われる。
つまり、マツダの上層部が女性社員に一挙に殺されたことになる。
本当に工場ではこういうことが起き易い。
私は工場で働いていたから解る。
もう止めて欲しいんだ。
工場は刑務所だとさえ言われていた。
それは、日本の技術ではオートメーション化が進み、人の手はほとんど要らなくなっていたにも関わらず、いじめや圧力をかけるためにわざとレベルの低い作業能率の悪い中途半端に手作業を入れるよう変えてしまったからなのだ。
それで作業員を苛め抜くほどのスピードで作業を行わせ、できた製品はすべて破棄、あるいは安価で流すようになっていた。
ただで自分たちが手に入れるためでもあっただろう。
結局、そんなやり方では質の悪いものしかできないのだ。
もう止めよう。
そんなやり方を認めてはいけないよ。
人まで殺すような工場なら、武力行使もやむを得ないと思う。
どうか来年は、そんな状態を一掃して、安全に仕事ができるようにして欲しい。
「回廊亭の殺人」
何故「回廊」なのだろうか。
明らかに「帰ろう」だと思う。
どこに帰るかというと、祖国にだ。
そんなに帰りたかったら、帰ればいい。
私にしてみれば、他国に来て犯罪犯しながら、祖国に帰りたがってるやつの気が知れないのだ。
さて、里中二郎が誰か、大抵の人は判ると思う。
「赤川次郎」及び「東野圭吾」のことだ。
それぞれ意味がある。
「赤川次郎」は、赤い血の川をジロッと見ている者の意。
「東野圭吾」は、東京の警護をしている者。
つまり、刑事や警察官のことだ。
このミステリー小説は、警察の資料なくしては書けないものだからだ。
書いている人は、警察官として警察の資料を手に入れられた人のようだ。
そこで解ったのだが、「マニュアル警察」の細かい手順というのは、映画やドラマを作るための資料にするためでもあったのだと思う。
また、この人はネットで「進次郎」と呼ばれている人でもある。
このドラマには、赤川次郎から東野圭吾に名前を変えた時のことが描かれている。
何故なら、「赤川次郎」として表に出ている顔の人が死んだからだ。
しかし書いている人は一貫していて、小説の内容は、過去に書かれたものと警察の資料、それから犯罪者の証言でストーリーが構成されている。
面白さは過去に書かれた小説(土台部分)にあり、それを現事件に合わせて都合のいいように書き換えてしまっているので、面白さに波がある。
この回のドラマで、過去に書かれた小説の部分は、途中で入るラブシーンである。
あの場面で不思議と涙が零れた人もいると思う。
あれは実話に基づく小説で、ある60代の女流作家に惹かれた20代の男性の悲恋物語なのだ。
女性は年齢を気にして、その人に近づこうとはしなかった。
しかし、男性の方は結婚まで考えていたのだ。
ある日とうとう男性は想いを遂げる。
一度きりだった。
その後、その2人は会うことが無かった。
それは男性が母親に殺されたからだ。
女性は、一度きりで男性は思い止まったのだと思い込んでいた。
来るはずもないと思いながら、どこか待っているような状態が長く続いたようだ。
その間に書かれた歌がある。
「ラヴ・イズ ・オーヴァー」だ。
そして女性は生涯独り身を貫いたのだ。
このドラマはその小説と犬神家の一族を足して、更には赤川次郎として顔を出している人を殺害した事件を混ぜたものと言えるだろう。
相続争いの場面は、芸能界の番組争いを表している。
それが金銭に関わってくるので、皆必死なのだ。
最後に出てくる遺言状の書き換えは、土台になる小説の権限を鯵沢弘美(東野圭吾)が取るという意味だ。
誰かに了承してもらったわけではない。
爆発の場面があったように、反対者を何人も殺している。
それで、たくさんの原作を手に入れているのだ。
しかし、この奪い合いの状況からすると、この2人も無事ではいられないかもしれないね。
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